朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)The north wind scatters fallen leaves.

 Photo by そよ 象牙色の雲が、冷たい空気を連れてくる。 くるくると舗道を走る落葉は、何かに追われるようでいて、 何かを追うようでもある。 行き先のない競争をするつもりはないけれど、 立ち止まり、振り返ってばかりいる必要も、またないね。 Advertisements

虹蔵不見(にじかくれてみえず)Rainbows have retreated.

 Photo by そよ あの日、あの瞬間、心の端っこを持って行かれたまま、 幾つもの季節が過ぎ、今また出会えたね、愛しい人。 虹は見える角度とそうじゃない向きがあるよね。 見えても、あっという間に消えてしまうし、 かと言って、なかったことにはならない夢だね。 それはもう「決して忘れないよ」とか、 「信じているよ」みたいなことでもないんだよ。 いくつかの奇跡の重なりによって現れ、 ひとつふたつと、それが解ければ、消えていく。 またの奇跡には期待せず、自分の時を歩むことだけが、 次の便りを連れてくるのだとしか思えません。

小雪

少し背伸びしたシックなロングコート。照れくさくて、いいんじゃない?という母の顔を見られなかった15歳の私。襟元にまとわりついていた、予感のような秘密ゴトのような微粒子の気配を、今でも思い出すことがあります。