霜降

そろそろ手が冷たいよ、と話しかけながら鳥かごの掃除をする。私は洗う手を速め、鳥は水色の体をふわぁっと膨らませる。私のおしゃべりに、いつも首をかしげるだけの、一番やさしい、一番の友だちだった。

寒露

風が変わってきたね。指先で芝を撫でて、ひとつまみ風に乗せる。見慣れているはずの景色が少しだけ霞んで見えて、靴先の露に気がつく。風は北から南。わずかに左傾斜。強気で行く。