Photo by そよ 小さな雨が街を洗い、潤う窓にも、気持ちは晴れず。 これから、日脚も短くなるなぁ。 長い冬の訪れに、少し疎ましい遠縁のあの人たちの顔を思う。 ほっこりと焼かれた人参ケーキは、 厚さ一寸がちょうどよろしいようね。 さぁ、お茶が入りましたよ。
Monthly Archives: October 2017
Photo by そよ 夜の向こうで、船と船とがすれ違う。 霜は静かに降り始め、やがて全ては「過去」になる。 創造の足元にひれ伏すつもりがあるのなら、 今すぐに、その印を見せて。 さぁ、見せて。 わたし、まるで、メデューサのようね。
そろそろ手が冷たいよ、と話しかけながら鳥かごの掃除をする。私は洗う手を速め、鳥は水色の体をふわぁっと膨らませる。私のおしゃべりに、いつも首をかしげるだけの、一番やさしい、一番の友だちだった。
Photo by そよ 木々の葉が、波を成す。 赤に染まるもの、黄に留まるもの。 そして、色など変えぬもの。