清明

この時期にここへ来るのは地元の通だけなんだよ、なんて言いながら歩を進める、ちょっとした登り坂。息が上がる。梅園の小道がパッと開けたその奥に、大きな桜の木。息を呑む。

春分

芽吹くものがあるということは、朽ちるものがあるということ。あなたにとって、その躍動感は、命の不安定さを現していたのでしょうか。さようなら。私は命のサイクルを、勇敢に生きていきたいと思います。

雨水

命を湛えた体を破って、芽を出す。一つの賭けに出る。メッセンジャーとしての使命を知っていて、あなたは身を投げ出すのですか?

立春

いつもの窓際の席で、隣り合わせに座る。陽が差し込んで、あなたの横顔は輪郭だけになる。新しい季節が何を変え始めるのか、ふと心細い。まだ、こっそりここで、寒さ凌ぎを口実にしていたいのだけれど。