Photo by そよ 新しいニットは辛子色。 これは、保護色。 枯葉に埋もれて、 馥郁たる秋の香りをスーハーするために、 しばし、姿を隠すのです。 扉の向こうには、懐かしいあの曲が流れています。
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Photo by そよ 朝露も冷え、ハチミツ色の菊の花。 今度、ゆっくり聴かせてよ、どんな夏を過ごしたのか。 特に、あの、稲光が何度も西の空を割っていた日のことを。
Photo by そよ 秋の鳥も、フウセンカズラのぷわぷわに魅せられて。 優しく、楽しく、乾いた気持ち。 行ったり来たりする気持ち。
Photo by そよ 夕暮れは足がはやく、あっという間に置き去りにされる。 夜もまた駆け足で、待ち合わせ場所に向かう。 すれ違う秋の気配。 すれ違ってばかりきたのにも、理由があるのだろう。
Photo by そよ 空も乾き、泉も小さくなりました。 次の雨まで、気持ちは保持されるでしょうか。 夜半には、熱を冷ました☆と☆が、 手をつないだまんま、落ちてきますね。 墜ちて、堕ちて、落ちてきますね。
Photo by そよ 閉じこもりがちな気持ち、固くなりすぎる前に、 嘘の笑みでも浮かべてみれば? 胸の隙間にも、まだそんなに風は冷たくないでしょう? カーテンが揺れるように、髪もそよいで、 ドアをぴっちり閉めるのは、もう少し後でもいいんじゃない? と思ってみるよ。
Photo by そよ 熱病から覚めた。 そうはっきりと自覚した。 岸辺に立つ、君の後ろ姿を見ていた時に、 急に世界が静まったんだ。 もう何も聞こえないし、歌わない。
Photo by そよ 筋雲が薄く走り、空の深さを示す。 わたしは、高らかにそれを吸い込み、しまい込む。 かくありたいと願う形に、誓いを重ね、 誰にも見せず、誰にも言わず。
Photo by そよ 「また会えるよね?」と確認することの残酷さ。 「会えたらいいね」と正直な思い。 燕の翼の容赦なきアール。 描く線は刀のごとし。 「バイバイ、またね」と明るく言おう。 西日の向こうで泣いたとしても。
Photo by そよ 水辺の鳥が鳴きました。 別人のような顔をして、でもあの約束を果たしに来たの? この里へ、あなたはまた戻ってきたの? 「ただいま」と言われたら、 「お帰り」と言うしかないのだけれど。 水辺の鳥も泣きました。
Photo by そよ 馬の齢を数えても、晴れた空には虚しいことよ。 そう? そうなの? 駆け出さずにはいられない、あれは生き物として正しい姿。 一刻も早く、どこかに辿りつきたくて、 一瞬でも早く、その髪に触れたくて。 まだ朝露の残る小径を選んで来たの。
Photo by そよ それは、オレンジ色の鳳凰が飛び交う夕暮れでした。 素足の爪先には、まだ夏の天色(あまいろ)を残しながら、 日に焼けた半袖の腕を、薄もので微かに隠す頃。 でも、実は緊張のあまり、ほとんど覚えてはいないのです。 ただ、「始まってしまう」ということだけは、 逃れようのない事実なのだと感じていました。