Photo by そよ あの人は、わたしの手首に甘い手錠を掛けた。 薄いピンクの貝殻の小さなお飾りがついた古い手錠。 諦め混じりの吐息と、希望の光を目に宿して、 わたしは、「居場所」という名の監獄に足を運ぶのです。
Monthly Archives: January 2018
Photo by そよ 音楽という乗り物により、連れ去られること幾度もあり。 滑るようになめらかに、あっという間に手を取られ、 命もまるごと、向こう側へ。 連れて行かれた、その場所では、 もはや、帰る意思も術も放棄です。 それは、大きな幸福でしょう。 氷に封じ込められた、熱でしょう。
Photo by そよ 誇らしげな笑み。 でも、若干の苦み混じり。 ブローチのように胸に輝く黄色は複雑。 短い季節だからこそ、 見落とさないようにしたい。 テレパスは、あまりにも一瞬のことだから。 振り返って、もう一度、 拾いに戻ることは出来ないのだから。
あなたはもうすっかり今年の顔して、出掛けていってしまった。まだ言えてない言葉は、寒空の下、わたしと一緒に待ちぼうけ。
Photo by そよ 陽光と気持ちはリンクして、フライング気味の春をぐいぐいと推す。 風が冷たくても、気にしないふり。 「わたしはわたし」とでも言いたいように。
Photo by そよ 何を欲して啼く鳥か。 季節に準じて鳴く声か。 一種の酩酊を期して、 時に殉じて泣くのだろうか。 晴れやかな日々の中にも、 影はあるね。 Enjoy this moment.
Photo by そよ あらかじめ、透明の糸電話でやりとりしていたかのように、 胎動する水。 初めてアデルの声を聴いた時のように、揺すられる。 冬の湖の特等席。 奇跡の朝も、もうすぐ。 箱の中の金平糖のように、 その角も溶けて、春となるのでしょう。
Photo by そよ その手触りと歯触りは、 目が捉えたものと、相違ない。 ギャップに魅かれることもあるけれど、 そうでない場合の安心もいい。 真っすぐという真っすぐさ。
Photo by そよ 息も白く凍える中、 発芽を祈り、決意すること。 鈴の音のように澄んだ面持ちで。
このまま炬燵にうずくまっているほうが、ずっとラク。 やる気出して、どこへ何を探しにいくの、わたし?